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Case
株式会社SKウインチ
愛媛県今治市
船を陸から支えるRIKU-SAPOで船員負担と停止リスクを低減。2026年度中の市場投入を目指し、研究開 発を加速。

Overview
事業概要
私たちは、船員の労務負荷と環境負荷の低減につながる新しい運航モデルを目指しており、内航船の省人化と安全運航を実現するため、SBIR推進プログラムにおいて、海上技術安全研究所と共同で陸上遠隔サポート技術の開発に挑みました。具体的には、船内機器のデータを収集し、陸上で一元的に可視化する「RIKU‑SAPO」の原型を構築。実船での概念実証を通じて、運航を陸上から支援できる仕組みを検証しました。

Current Location
事業化に向けた現在地
私たちは、実船で得られたデータを統合して表示するモニタやダッシュボードを整備し、陸上からの監視・通知・状況共有までを含む運用フェーズに入っています。高機能モデルに加え、普及モデル・廉価モデルも試作し、導入しやすさと効果の見える化を両立しました。実船運用の結果を踏まえ、他社機器とも連携しやすい仕様へ拡張を進めるとともに、船主・船員の声を反映した異常時の一次対応手順や連絡フローの整備も進んでいます。
Awareness of Issues
事業化に向けた課題認識

当初直面していた課題は、「メーカーごとに分断された船内機器を一画面で把握できないこと」や、「通信が不安定な海域でも使える設計が必要」ということでした。さらに、「陸上が支援に入る際の責任範囲やセキュリティの整理、投資対効果が見えにくいことによる導入ハードル」もありました。加えて、通知から一次対応までを含む実運用フローの設計も求められ、技術と運用の両面で乗り越えるべき壁がありました。
Turning Point
本事業を通じた課題解決の分岐点

本事業の大きな転機となったのは、実船での概念実証を起点に、「運用を成立させるために何を見ればよいか」を先に定義し、必要最小限のセンシング・通信・表示機能から積み上げた点です。単体では価値を生みにくい遠隔監視に対し、船内データを統合するダッシュボードと、異常通知から一次切り分け、関係者連絡までの一連の流れを設計したことで、実運用に耐える仕組みとして形になりました。さらに、高機能・普及・廉価の3モデルを用意し、導入ハードルの低減と効果検証を同時に進められたことも大きな前進でした。SBIRの伴走支援により、実証設計や責任分界の整理が進み、国交省が進める内航海運DXに資する表示部として横展開を見据えた仕様づくりも前進しまし た。
Action for the Future
事業の実現化に向けたアクション
今後は、実船運用で得たログや船員アンケートを基に、通知設定や一次対応手順の標準化を進め、複数船への横展開に向けた準備を進めます。同時に、接続可能な機器メーカーの拡大や、保全支援・遠隔サポートのメニュー整理と商品化に、(一社)内航ミライ研究会・(株)SIM-SHIPと共に取り組んでいきます。
内航の人手不足に対応する“陸の相棒”として、運航の定時性と安全性を高める仕組みを目指し、普及モデルや段階的に導入できる価格体系、データ利用ルールの整備も進めます。
Message
これから応募される事業者へのメッセージ
SBIRは、机上の検討にとどめず、実証から社会実装まで一気に進められる仕組みです。早い段階でニーズ元省庁と対話し、現場で検証できる計画に落とし込むことが成功の鍵となります。
申請書では「社会に残る価値」と「検証方法」を具体的に示すことが重要で、ここが固まると採択後の実行もスムーズに進みます。ぜひ挑戦してみてください。




