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Case

株式会社ORPHE

東京都渋谷区

スマートシューズで転倒予防・介護DXを実現。

事業概要

日本では65歳以上の約3人に1人が毎年転倒し、関連する医療・介護費は年間9,000億円を超えています。介護現場では夜間見守り業務の負担も深刻な課題です。こうした状況に対し、当社はスマートシューズを活用し、利用者に負担なく継続できる転倒予防・健康寿命延伸サービスの開発に取り組んできました。SBIR推進プログラムでは、無線給電やデータアップロード、転倒検知技術、リスク評価アルゴリズムの開発を進め、事業化に向けた基盤を整えています。

応募前の状態(悩み・課題)

当社が事業化に向けて最初に直面したのは、スマートシューズの技術はあっても、実際の介護現場で効果を検証する環境が確保できないという課題でした。高齢者の方に継続的に使っていただき、転倒予防の実効性を示すには、介護施設との密な連携が不可欠でした。また、夜間見守りを含む現場の業務フローや本当の困りごとをつかむことにも壁がありました。さらに、医療機器・福祉用具としての認証取得、介護報酬加算への対応など、制度面の知見も不足しており、事業化の道筋が描きづらい状況でした。こうした悩みを乗り越えるため、大学・医療機関との共同研究体制づくりや、事業化に向けた伴走支援が受けられる、本プログラムに大きな可能性を感じ、応募を決断しました。



応募して得られた効果・メリット

本プログラムへの参加によって、当社は事業化に必要な多面的な支援を受けることができました。最大の成果は、大阪公立大学との共同研究体制を構築し、介護老人保健施設で実証実験を行えたことです。90名以上の利用者から歩行データを収集し、日常歩行と転倒リスク指標との相関分析を進めることで、技術の有効性を裏付ける重要なデータを得ることができました。

また、介護現場でのヒアリングを通じて、職員が求めているのは「転倒の即時検知」だけではなく、「転倒後の原因分析」や「廊下・トイレなど居室外での検知」であることが明確になりました。既存製品の多くがベッド周りのカメラ監視に依存する中で、スマートインソールは“施設内どこでも検知できる”という強みを持つことに気づけたのも大きな収穫でした。これは、本当に役立つサービスをつくるうえで重要な差別化ポイントとなりました。

さらに、事業計画策定支援では、BtoB・BtoC双方の販売戦略を整理し、事業拡大に向けたロードマップを描くことができました。CES 2026※でBest of Innovationを受賞できたのも、本プログラムを通じて進めてきた技術開発と実証の積み重ねがあったからこそだと考えています。



今後の挑戦

2026年1月から、複数の介護施設で実証を本格化させ、転倒リスク評価アルゴリズムの精度向上と事業化体制の構築を進めています。今後は、福祉用具としての認証取得や介護報酬加算に向けた制度面の支援、さらに海外展開に関するアドバイスを引き続き期待しています。

日本発の転倒予防プラットフォームとして、世界の高齢者ケアに貢献できるサービスを目指して挑戦を続けます。

応募検討中の事業者へひとこと

SBIRの最大の価値は、技術を“事業”へと育てる伴走支援にあります。私たちも応募前は技術中心でしたが、現場の声を聞くことで本当に必要な機能が明確になりました。特に介護・医療分野は、現場理解なくして前に進めません。迷っている方こそ、一歩踏み出してみてください。

株式会社ORPHE

東京都渋谷区宇田川町36−22 ノア渋谷パート2  201号室
設立
2014年10月
従業員
12人(2026年1月時点)
事業内容
医療、ヘルスケア向け歩行分析DX事業・IoT製品の研究開発および販売
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NEDO

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(法人番号 2020005008480)

〒212-8554 神奈川県川崎市幸区大宮町1310 ミューザ川崎セントラルタワー

スタートアップ支援部 SBIR推進プログラム事務局

e-mail:sbir_pfg@nedo.go.jp

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